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偏屈のすすめ [その他?]

PB100158-2.jpg 幻冬舎刊

 まえがきは「日本人で、わたしのブランドを知っている人は1%もいないだろう」で始まります。 フランス生まれの時計師フランソワ‐ポール・ジェルヌ氏の記述と著者の高木教雄氏のANALYZEが交互に書かれています。ジェヌル氏の記述に対して高木氏が分析・解説を行うという形です。基本的には高木氏がジェヌル氏にインタビューしていますが、マスコミ等への発言をほとんどしない氏へのインタビューは、高木氏とジェヌル氏の信頼関係のおかげかと思います。表題の「偏屈のすすめ」ですが、ジェヌル氏の基本姿勢「自分を信じ切ることで唯一無二のものが生まれる」から来ています。 ジェヌル氏は「自分を信じ切る=他人を信用しない」ではないんですよ、興味の無い事は他者まかせで興味のある時計(それもケースなんかには興味が無くて、対象は時計のムーブメント・機構のみ)に全身全霊を掛けて来たからこそ、それなりの成果が出ているのかと思います。 
 この本は書店の「時計コーナー」で見付けました。でも内容は「生き方」なんですよ。でも「偏屈」をすすめられてもなかなか真似できません。

猟師の肉は腐らない [最近評判の本?]

PA310031-2.jpg 新潮社刊

 著者の小泉武夫氏は東京農業大学名誉教授で農学博士だそうです。食文化の専門家なのでその関連の本も結構出されている様です。 この本は本屋で平積みされているのを見て、このタイトルから何となく「外れ」では無いというのを感じで買ってきました。 この思い込みは正に正解で、就寝前に読むのですが、早く読んでしまいたいという気持ちと、一度に読んでしまうのがもったいないという気持ちが50%づつだったですな。
 阿武隈の山奥に暮らす猟師の義っしゃんとの交流が、その土地の方言そのままで書かれています。義っしゃんの山小屋の囲炉裏端で酒を飲み、クサヤを食べ、どじょう鍋をかき込み、義っしゃんと猟犬クマと共に山を駆け、魚を採り、蜂に刺され、蛇に噛まれながらの数日に心躍ります。 これ小説ではなくフィクションなんですよ、濁酒と猟銃関連は書いても大丈夫かな?とちょっと心配しますけど。

「地震予知に挑む」「地震予報」 [新書]

DATA0197.JPG PHP新書
 
 串田嘉男氏著作の2冊です。2000年に「地震予知に挑む」が出版され、2012年に「地震予報」が出てます。
この方の事は確か一冊目の本が出る前後に週刊朝日に掲載された記事で初めて知りました。串田氏は結構有名な天文家の様で、氏の名前が付いた天体も有るそうです。それが何故地震予知になるのかといえば、彗星群は到来した時等にその数をカウントする方法として、離れた場所のFM放送を受信するのだそうです。FMは地球を取り巻く電離層で反射されないので、遠くの地域まで届かないのですが、彗星が電離層を通過した時にFM電波を反射するそうで、届いたFM電波を解析する事で、地球に届いた彗星の数が判るそうな。この方法で観測をしていた時に、彗星が降ってきていないにも関わらず、異常にFM電波が観測された事が有り、その少し後に発生した地震との関連を調べ始めたのがきっかけで、多分氏は今日もその研究を続けていると思います。私財を投じた観測は大変ですが、世の中特に学会や地震予知に関する学者からは殆ど認められていない事は、例えば神戸の地震から先の東北の地震の報道を見れば判ります。串田氏が認められないのは氏の方法が間違っているのか?怪しいのか??眉唾なのか???学者や学会の方に問題が有るのか???? 昔からとんでもない発見をした人は異端児扱いされるのが常道ですけど、この本を読む限り「そこそこ」「時々」当たっているのも確かな様で、国も思い切って検証してみる値打ちが有るんじゃなかろうか・・・

「あまちゃん」はなぜ面白かったか? [小林信彦氏]

P7170352-1.jpg 文藝春秋刊

 週刊文春のコラム「本音をもうせば」は1年1回このように1冊の本にまとまります。今回はクリント・イーストウッドネタが無いのが残念でしたけど、ウッディ・アレンものが出てきて良かった。いつものように旬の女優ネタも絶好調で、特に真木よう子さん=「さよなら渓谷」の評価も嬉しい内容です。 世相に対する切り口も相変わらず鋭く、特に「東京オリンピック=ゼネコンを喜ばす為」には1964年から引きずっている氏の怒りの凄さを感じます。
一瞬ですが松田優作氏との交差も見逃せません。
 来年も読めますように。

検察側の罪人 [雫井 脩介氏]

P6300165-1.jpg 文芸春秋刊

 若手検察官の沖野、沖野のかつての教官でもあり上司でもある最上。沖野は「不正」を暴き、最上は己の「思い」を貫きますが、最後に誰が「喜び」を味わえるのか。 何でそうなるの?何でそうするの?何でそう考えるの?と突っ込みまくりながら、沖野がフリーの立場になる辺りから読むのが止まらなくなりました。
 登場人物個々のプライベートも結構細かく描かれており、それぞれの「思い」も良く伝わりました。でも最上さん、それをやってはいかんわな・・・

失踪日記~うつうつひでお日記~アル中病棟~あるこーる白書 [最近評判の本?]

DATA0201.JPG 吾妻ひでお著
DATA0306.JPG 吾妻ひでお・西原理恵子著

 片や本人が、片や旦那が筋金入りのアルコール依存です(でした)。私は小学生の頃から周囲にこの病気の人が3人居り、両氏とはまた違った症状をみてきました。かく言う私も4年前に医者から「酒を取るか、残りの人生を普通に生きるかを今決めろ」と言われ、「残りの人生を酒抜き」で生きる事にしました。
 これらの本を読むとそんなに大層な事ではないと思う人もいるかも知れません。でも本当に周囲(特に家族)の苦労(こんな言葉では済みませんが)はとんでもないものです。
 酒が無くても人生過ごせますよ。

海と月の迷路 [大沢在昌氏]

DATA0372.JPG 毎日新聞社刊

 読み始めて何度か表紙を見直しました。本当に大沢氏の本なのかと?
特に主人公が島に赴任して島内を案内される場面など、氏の小説にこんな描写は今までなかったなと。
N県H島、M菱には笑いますが、狭い軍艦島を舞台に主人公と彼を取り巻く上司と鉱山の関係者が生き生きと動きます。5000人がひしめくこの狭い島にトンデモネー殺人鬼が紛れ込んでは新米巡査も大変ですが、途中から「捜査」に加わる長谷川さんが実に渋い! ライヤーが予想外に面白かったのでこの本を読む事にしたのですが、残り三分の一は読むのが止められず、夜中3時頃まで読み耽りましたヨ。

いちえふ [最近評判の本?]

DATA0308.JPG 竜田一人著
 
 本当の現実を知るならば現地に行くしかないのでしょうが、この本を読めば現地で作業されている方々の本当の様子が判る気がします。 著者が何故この現場に赴いたかの動機。ハローワークの対応。そして現地の実態等々。 イデオロギー抜きの現実と現場作業の実態を改めて知りました。 竜田殿ご安全に!

LIAR ライアー [大沢在昌氏]

DATA0248.JPG 新潮社刊

 嫁さん(主人公)が裏稼業。小学生の子供も居るけど。旦那に悟られず? その旦那の死に泣きもせず、取り乱さず、冷静に居ればそりゃ怪しいわな。でも読み始めるとホント止まりませんでした。ほとんど一気読み状態で、最近の大沢本では珍しいですヨ。 主人公の裏稼業は「国の殺し屋」です。それも海外での仕事専門の組織。だれが本当の事を知っているのか?だれが信用できるのか?殺された旦那は??最後に「同僚」に放つ主人公の「あなたは引退したら何も残らない。役に立たなくなった元人殺し。わたしは母親で、子供がいる」が彼女の胸の内を物語り、心に響きました。決して安心できない状態でのエンディングは稼業が稼業なので仕方ないけど、息子は明日からの登校どうするの。

 この本の作りなんか雑誌みたいです。
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 なんか安っぽく感じます。

地元のBOOK・OFF [古本屋]

 この街には2軒(多分)のBOOK・OFFが有りますが、そのうちの1軒で2冊のガメラ本を買いました。実はもう1冊有ったのですが、厚さの割に内容がもう一つなので買いませんでした。

DATA0237.JPG ピンボケです・・・

 この本平成ガメラシリーズの2作目であるレギオンものです。同じ方が売ったのかどうかは判りませんが、もしそうならかなりのガメラ好きの方なのでしょうか。先の「平成ガメラ・パーフェクション」と合わせて大事にしますワ。
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